合気道と社会の関わりは必要か


ある先生は弟子にその技を伝えなかったそうです。これからの世の中、必要ではなくむしろ知らない方がいいという判断をしたと聞きました。

現在の武道と過去の武士道に関係があったようです。

明治以降、廃刀令がありました。腰に刀をさして歩いてはいけないのです。皆様もご存知の通り、その頃、西洋の文化が入ってくるようになるのですが・・・

それまでは江戸時代、士農工商の時代。時代劇で見るとまげの武士がいてさっそうと・・・みたいなイメージですが、実際は武家・武士の割合は数パーセントでほとんどが農民や商人。人口は三千万人くらいで江戸の町は普通の人でガヤガヤしてて、家庭という概念や家元という概念があまりなく個人でそれぞれが責任を持つ時代でした。全て自分次第。それが過去の武士道です。

明治維新、坂本龍馬が商社マンとして世界を股にかけ活躍。刀はどこかへいってしまいました。個人として活躍できる日本ではなくなり、世界の中の日本、個人の力なんて・・・・と歴史が動いて行くわけです。

てな訳で刀がなくなるわけです。そして、結婚という形が当たり前になり家庭を持つことが幸せとされていきます。女性は家庭に入り家を守り夫の帰りを待つ、これが良しとされました。人口を増やすためです。法律もそのように作られました。現在、本来の日本人の形に戻りつつこの時代のような未婚が増えているわけですが・・・

そして、近代、マッカーサーがスポーツ武道に関与します。

完全に、武道は武士道としての形ではなく、スポーツ武道として変わっていくのです。

人口は一億人を超えその武道を楽しみの一つにするようになりました。

今はそんな日本です。その日本に武士道は必要ありませんし、スポーツである武道をその経済活動の一部にするようになりました。昔のような武士道は必要ないのです。

安心・安全の武道を先生は目指したのかもしれません。

 

武士道は、日本人の魂であり先人が残した成功哲学かもしれません。

心の使い方、体の使い方、現実の作り方

これが武士道です。

合気道というスポーツは、とても素晴らしいものです。
しかし、武士道という成功哲学、知れば知るほど探究したくなっていきます。
そこで私たちが実践している愛気道がここにあります。

愛気道という武士道は、先人の残した成功哲学だと思います。技を通してその哲学を学びます。
心と現実の世界の関係性があります。

社会との繋がりがここにあります。